Portfolio - 切り絵Blog 影織文庫

Portfolio



Portfolio

鷲津影織

本(自費出版)

「記憶の司書」

2016.7
B6サイズ
出版社 ブックコム
制作期間 半年
リトの仕事は、宿主である人間の頭の中で記憶を整理することです。不要な記憶は屑籠へ、大事な思い出は棚へ。リトの宿主が失恋したある夜、屑籠からがたがたと物音がしました。そこから飛び出してきたのは、悲しみから生まれた大きな怪物でした。





平面作品

切絵壁画 シャラール王子とツェヴィ王子

2017.5
COMPLEX展 出品作品
A3サイズ
総製作期間1.5カ月

昔々、シャラールとツェヴィという双子の兄弟が生まれました。しかし司祭ベネベラクが、双子は凶兆だと王に進言したことで、弟のツェヴィは森の奥に捨てられてしまいました。
幸いツェヴィは森の奥に住む賢者に拾われ、シャラールも王宮ですくすく育ちました。
15年後、ベネベラクの企みによって森に迷い込んだシャラールは、生き別れの弟と再会を果たし、しばらく森で楽しいひと時を過ごします。
シャラールが王宮に戻ると、父王は心労で亡くなっており、ベネベラクが王として立っていたのです。そしてシャラールは王子の名を騙る偽物として牢獄に捕らえられてしまいました。その噂を耳にしたツェヴィは…
(小説全文リンクはこちら


Joseph Campbellの神話論をベースに英雄物語を作り、そこに切り絵をあてました。古代から伝わる「壁画」として切り絵を見せることで、本作があたかも実在の昔話であるかのように感じてもらうことを狙いました。 

立体作品

小鹿郵便

2017. 8
濃黒切り絵展 出品作品
20cm×20cm×13cm
製作期間2週間

あなたの言えなかった言葉はなんですか。
後悔していますか。
今はもう、届かないですか。
届かないと、諦めてしまいましたか。

伝えたかった言葉と届け先のあの人を思い描いて、
このゾートロープをそっと回してみてください。
距離を超えて、時空を超えて、その思い、あなたの代わりに届けます。

音信不通になってしまった人、遠くへ行ってしまった人、絶縁してしまった人、この世ではもう会えない人…そんな相手に伝えそびれた思いを届ける小鹿の配達員を作りました。
ゾートロープを回すと、あなたの思いがハートになって降り注ぎ、ひとつひとつ丁寧に箱詰め・ラッピングされます。
小鹿の配達員はそれをひょいっと背中に乗せて、届け先へと向かうのです。
(動画リンクはこちら





蚕の少女達

2017.2
切ってみま蝶REAL 鱗翅目 切り絵展2017 出品作品
憧憬        A4サイズ
蚕蛾(繭) 17cm×17cm×5cm
冬虫夏草   17cm×17cm×5cm
蚕蛾(成虫)17cm×17cm×5cm
総製作期間3週間

生糸(いと)や生薬(くすり)をつくるため
次の生命をつなぐため
つくり出された少女達

管理されねば生きられぬ
管理されるは死のために

悲しき輪廻の輪を抜けて
少女らはただ夢を見る
標本箱に護られて
星まで翔ける夢を見る








カイコは、成虫になると口を持たず、また翅があっても飛べません。仮に幼虫の段階で野生の中で生きようとしても、体が白くて狙われやすく、しかも木に掴まる肢の力がなく、ぽとっと落っこちてしまうようです。つまり、人間の管理なしに生き永らえることの出来ない体のつくりになっています。

カイコの少女達は幼虫の頃、そんなことつゆ知らず、空を飛ぶお姉さん蝶達を見て「自分達も大きくなったらきっとみんな仲良くあんな風に空を飛ぶのだ」と憧れます。しかし、現実には、生糸や冬虫夏草の材料とされ、一部の蚕しか成虫にはなれません。また、成虫になれても、空を飛べず、長く生きる事も叶わないのです。

「生糸」「生薬」「次世代の生命」と、「生」を作り出すため、彼女達は死を求められますが、夢の中で星まで自由に翔けることができたらいいな、という思いをこめました。
決してハッピーな物語ではないけれど、そこに救いがあればいいなと思うのです。 

アニメーション

黒猫カボとハロウィンのはなし

2017.10
製作期間1.5カ月

今日は年に一度のハロウィンの日。
黒猫のカボはかぼちゃをかぶって街へ繰り出しました。カボはそこで3匹の黒猫と友達になり、街を楽しく練り歩きます。夜明け前、4匹は丘へ登ります。そこで見つけたのは…。
(動画リンクはこちら


パラパラ漫画の要領で、コマ撮りの切り絵写真を繋げ、動画を作成しました。

デジタルとの融合

AR切り絵 「召喚」

2018.1
15cm×9cm(魔法陣)
製作期間10日間

切り絵で作った魔法陣に、3Dモデルの犬の守護神をARで浮かせてみました。
(実際に動いている様子はこちら



切絵童話について

切り絵×童話=切絵童話です。私の造語です。
一枚絵としての切り絵だけでなく、切り絵の絵本、動画、詩画や立体作品など、いろいろなジャンルの切り絵作品と物語を組み合わせて表現しています。

切絵童話という表現で伝えたいこと

・「手に取れる物語を楽しんでほしい」
 物語の世界を、現実に目で見たり触れたりして楽しんでもらいたい、現実世界から少し手を伸ばせばすぐリンクできるくらい物語を身近に、リアルに感じてもらいたい、という思いから、幅広い手法の切り絵で物語を表現しています。

・なぜ切り絵なのか - 「ぬくもり」
生きていると悲しいこと、つらいことがたくさんあります。思い通りにならないこともたくさんあります。そうした痛みに何度も立ち止まった経験から、あの時の自分と同じように心細く感じている誰かをあたたかく励ましたい、世界はこわいと緊張する誰かにほっとやわらかな気持ちになってもらいたいと考え、物語を作っています。
 そのような物語を、紙のあたたかさ、やわらかさを持つ切り絵で挿絵をつけることで表現をしています。

・なぜ切り絵なのか -「失敗しても大丈夫」
人生は、一度失敗すると、時間を巻き戻してなかったことにするのは困難ですが、修正することは何度でもできます。
同じように切り絵も、一度紙が切れてしまうと、完璧には切る前の状態に戻せませんが、紙を継いだり、切り落として図案を変えてしまったりすることで、軌道修正できます。
物語の主人公の人生を切り絵で表現することで、「うまくいかなくても大丈夫だよ、やり直せるよ」という想いを織り込んでいます。

・なぜ切り絵なのか -「光と影」
 切り絵は、白と黒、光と影のコントラストを楽しむ芸術と考えます。
物語内の登場人物たちの人生の光と影を、切り絵のコントラストと合わせて味わってもらいたいと考えています。

プロフィール

<活動名>
鷲津 影織(わしづ かげおり)

<連絡先>
Email : kageori0424@gmail.com
Twitter : @koayu_LS
Instagram : @koayu_LS
Blog : 影織文庫 https://kageorism.blogspot.jp

<経歴>
1992.4.24 東京で生まれる
2015.3 東京大学教養学部卒業
2016.4 切絵童話作家 影織として活動開始
2016.11 ブログ「影織文庫」開設
2017.2.11-17 切ってみま蝶REAL 鱗翅目切り絵展2017参加
2017.5.10-17 COMPLEX展 参加
2017.8.24-9.8 濃黒切り絵展 参加
2018.5.1-5.5 個展「鳥を夢みた男の話」開催

Portfolio Portfolio Reviewed by 影織 on 5月 01, 2018 Rating: 5