・工数見積もり
・設計
・技術調査
以上3つがとても大事。

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私は昼は開発者、夜は切絵童話作家として活動しているのですが、その中で「個展の準備とソフトウェアの開発、どちらも進める上で大事なことって似ているな」とふと思ったので、今日はその話をします。

工数の見積もりが大事

ソフトウェア開発をする際、お客様への納品の日があります。そこに間に合うよう、設計や実装やテストにどれくらい時間をかけるか見積もります。
個展も開催日が決まっているので、それに間に合うよう、下絵の準備や切る作業にかける時間を決めます。

万が一間に合わなそうならば、人員や時間を投入したり、「これは今回作らない」と変更したりもします。
そのために、自分が作業にどれくらいかかるか、時間をきちんと見積もることが大事になってきます。

設計が大事

ソフトウェアを作る際、「とりあえずいきなり作る」は基本的にはありません。
実装前にまず、設計をします。
どんな機能が必要?どんな画面遷移をする?どんな関数が必要?エラーが起こったらどうする?
などなど、細かいところまでしっかり決めておくと、実装フェーズに入ってから、余計な心配をせずに作ることに集中できます。

個展の準備でも、「よーしとりあえず下絵描いてみるか!」というのはだいぶ厳しいです。
まず、部屋のどこに、どんな大きさの、どんな絵を何点展示するか、それから下絵の構図や配置を考えておくことで、安心して下絵を描いて切る段階に入れます。

技術調査が大事

ソフトウェア開発でも、切り絵でも、これまで触ったことのない技術を取り入れる必要がある場合や、「これどうやって作ったらいいんだ…?」と途方に暮れることがあります。
そういう時に役立つのが技術調査です。

ソフトウェア開発で、例えば「このウェブアプリのログイン機能、どうしたら実装できるんだ…?」と悩むとしましょう。そういう時は、いきなり本番環境でいろいろいじるのではなく、開発環境で最低限ログインだけできるウェブアプリを作ってみる、なんてことをします。
同様に、切り絵でも「針金をうまく組み合わせて立体を作って展示したい、でもどうしたら…?」などと悩んだら、まずは小さいサイズで作りながら作り方の理解を深めます。
影織切り絵個展用プロトタイプ作成
プロトタイプ作成中。大苦戦。

そうして、プロトタイプを作って得た知見をもとに、実際作りたいものを作り始めると、スムーズに進められるのです。

まとめ

昼間、開発プロジェクトの中で「こんな風に進めたことでうまくいった」「こういう進め方をしてはいけないとわかった」という知見が、実は切り絵の個展準備にかなり生きています。
開発と切り絵は、デジタル/アナログ、複数メンバーのプロジェクト/個人作業という全く逆のベクトルの活動ですが、ものづくりの上で抑えるべきポイントとしては一緒なのかもしれない、と思いました。