昨日は、Startup Hub Tokyoで開催された「【0→1課題創出】実践トレーニング~Specrative designによる事業創造」というセミナーに参加してきました。
そのざっくりした内容と、感想をまとめます。

デザイン思考とスペキュラティブ・デザイン

「デザイン思考」は、サービスやモノを使う人を観察し、その人の気持ちになってプロトタイプをつくり、改善していくという発想法です。
既存のサービスやモノをよくする、という思考の枠組みなので、いわゆるPDCAのD/C/Aの部分にはあたるのですが、肝心のP、つまりサービスやモノそのものを、デザイン思考で生み出すというのはできないのではないか、という考え方があるそうです。

そこでPの部分、つまりイノベーションを起こすための思考法として、"スペキュラティブ・デザイン"という考え方があります。
デザイン思考がいま目の前にある問題の解決ツールとするなら、スペキュラティブ・デザインは議論を巻き起こし、未来に働きかけていくためのデザインだと言えます。


さて、このスペキュラティブ・デザイン的な思考法を身に着ける方法のひとつとして、「因数分解法」という方法が紹介されていました。
例えば、物事をパーツでわけて考えてみて(例えば傘なら、膜・軸・柄の部分のように分けたり、物語を起承転結と時間軸で分けたり)、そのうちの一つの要素を別のものに置き換えられないか?と考えてみる思考法です。

例えば、この発想法で「切り絵」を考えてみましょう。
切り絵を因数分解すると…
紙・カッター・下絵・カッターマット・額縁

「紙」(切る対象)をずらすと…
段ボール、布、トイレットペーパー、本、ビニール袋、革、コピー用紙の束、紙袋、封筒、木の皮、海苔、かつお節(かつお節!?笑)…

こう考えると、例えばトイレットペーパーを切ってトイレを飾り付けるライフハックとか、海苔もにんじんも肉もバランもかつお節も(かつお節も!?笑)、全てをデザインナイフで切り抜いためっちゃアーティスティックなお弁当とか(作ってみようかな…)、いろいろ思い浮かんできますよね。

昔々に流行った「マジカルバナナ」(わからない人はググってください)みたいな感じで、自由に連想をつなげていくと、結構面白いアイデアが湧いてきます。

ちなみに、このひとつずらして考えてみる思考法を学ぶ本として、こちらの本もおすすめされていましたよ。


仕事においても創作においても役立ちそうな発想法のヒントをたくさんいただけたので、本当に参加出来てよかったなと思いました。