ささいなことなのに、激しい焦りや不安、怒りを感じて止められない時。
過去の古傷が実はひそかに痛んでいた、なんていうことがあります。

私の場合

恋人がしばらく国外に出ることになり、大分気分がざわついていました。
「相手を応援したいのに、どうして素直に応援できなくてざわざわするんだろう」「何が自分をこんな不安にさせているんだろう」とめちゃくちゃ真剣に考えていて、
「忙しいからと放置され、邪魔者扱いされて独りぼっちで泣いている自分」という古傷に気づいたのですね。

遡れば小さい頃、母親が仕事に出ていて父親の事務所にいる時、寂しがってぐずったり、父親の仕事場のものを触ったりして怒鳴りつけられたことが何度かありました(この記事を書いていて、ずっと忘れていた記憶がよみがえってきました)。

その後も、忙くて疲れたからと会っている間中眠り込んでいる人や、「邪魔」と面と向かって言ってくる人と一緒に過ごしていた時期もありました(あいたたた)。

そういう古傷の蓄積がパターンとして、「また自分の存在が邪魔になって邪険にされるのでは」「遠くに行って忙しいと、私のことなんてどうでもよくなっちゃうのでは」という恐れが出てきていたんですね。

苦しみを落ち着かせるためのステップ

1) 気づく

古傷が痛んでいるせいで、いまとても不安なんだと気付くだけで、半分以上解決したようなものです。

目の前の出来事、そこにいる人のせいで私はこんなに苦しい、という状態から、自分の見方がいまの苦しみを生み出しているのだな、と客観的に捉えなおせるからです。

目の前の他人をコントロールすることはできません。
暴力や脅し、泣き落としを使って一時的にコントロールすることはできるかもしれませんが、その結果的にかえって関係が悪化することは容易に予想できるでしょう。

しかし、自分の考え方は自分のものなので、変えようと思えば変えられます(もちろん、簡単ではないですがね)。

ですのでまずは気付くことが第一歩です。
その際、「何が自分の心を痛めるんだろう」という問いかけを自分にしてみましょう。
「だってあいつが○○だから!」と人のせいにしたくなる想いが湧いてきたら、「あいつが〇〇だと、なんで心を痛めるんだろう」とさらに考えます。
そのうち、「私がここにいてはいけない気がするから」「私が価値のない人間と感じるから」など、私が…と思うから、というくらいまで落とし込むのが大事です。

そこまで考えたら、「どうして私は価値がないと考えてしまうんだろう?」とさらに問いかけます。
そうすると、そういえばあの時に言われた一言が…など思い当たることが出てくる事が多いです。

2) 考える

「本当に同じパターンになるんだろうか」
「万が一同じパターンになったら、どうやって対応しようか」
と考えます。

古傷パターンがあると意識化できれば、自分の考え方の癖でそのパターンになってしまうと気付けます。
そう気付ければ、同じパターンに入りそうになった時、落ち着いて修正したり、対応策を打ったりできますよね。

3) 話してみる

それでも、相手の考えていることがわからなくて不安なこともあるかもしれません。
1,2のステップで自分の気持ちを落ち着いて捉えなおせたら、相手に話してみてもよいでしょう。
相手を責めたり、相手を変えさせようとしたりするのではなく、「私はこう思う」「私はこうしたい」を中心に話すようにすると良いです。
うまくしゃべれない場合、手紙を使ってみても良いですね。

まとめ

不安な気持ち、怒り、悲しみは気合で我慢しておけばいい、と思っていました。
しかし、不安も怒りも悲しみも、気合では解消しないんです(大発見)。

腕を骨折した時、それを治療せずに気合で直そうと思っても厳しいものがありますよね。
傷の具合を診断して、安静にしたり、鎮痛薬を飲んだり、手術したりします。
心の傷も同じで、傷を客観的に捉えて、考え方の癖を変えたり、人に話してみたり、優しく自分をいたわったりすることで治っていくのです。

一人で向き合いきれない場合は、こころの専門家のサポートを受けてみてもよいですね。