マルチ・ポテンシャライトであることを、周りの人に「理解してもらえない」。

...って感じること、最近そういえばほとんどないんだよなぁ。
気づいたら、周りはほとんどマルチ・ポテンシャライトな人ばっかりだし。

あれ、昔はもっとわかってもらえなくて悩んでた気がするけど...どうやってここまで来たんだっけ?



マルチ・ポテンシャライトを「理解してもらえない」とは?


そも、マルチ・ポテンシャライトであることをわかってもらえないって、一体どういう状況だろう?

・また新しいことしてるの?と、興味の移ろいの速さにちょっと引かれる
・肩書きについて聞かれた時に一言で答えられず、相手を混乱させる
・飽きっぽく何事も中途半端、器用貧乏な人と言われる
・色々やってるけど、結局あなたは何はしたい人なの?って呆れられる
・キャリアがふらふらしている、目標や軸がない人と思われる

あるある。

しかし、今の私からすると、上記の「理解してもらえない状況」って、1mmも問題だとは思わないんですよね
え、別に人になんて言われようが、自分が楽しいんだからよくない?ダメっすか?

...これだとここで記事が終了してしまうので、もう少し深く考えてみましょうか。



「人に理解してもらえない!」と感じる時の本当の問題



自分で自分を裁くから問題になる

これ、人に理解してもらえないことが問題になっているのではなく、自分で自分を裁いていることが問題を生み出しているのだと思います。


どういうことか。

たとえば、私は「ノッポ!」と言われても傷つきません。なぜなら自分はほぼ平均身長で、自分のことをノッポだとは思っていないので、刺さりません。
また、「毛量おばけ!」と言われても傷つきません。たしかに毛量は多いのですが、そこは自分の可愛いチャームポイントと肯定しているので、刺さりません。
しかし、「八方美人!」と言われたら、ぐさっと刺さって割と凹むと思います。なぜなら、どこにでもいい顔をするのはあまり良くないことと考えて否定していて、かつ、自分にはそういう傾向があるな...と思い当たる節があるからです。


つまり。
誰かに何か言われた時に、
A. 自分に当てはまらない=傷つかない
B. 自分に当てはまっても、その部分を肯定できている=傷つかない
C. 自分に当てはまっていて、その部分を否定している=傷つく 
このCパターンに該当する時に、「人に理解してもらえない!」という嘆きが生まれてくるのだと思います。


「専門的なキャリアを積み重ねていく、イチローみたいな生き方こそが正しい生き方だ」と考えていながら、そうはなれずにフラフラと興味が移ろう己の姿勢を否定している人がいたとしましょう。
その人が友達に「また新しい仕事を始めたの?」と尋ねられた時、責められている、わかってもらえないと感じて深く傷つくでしょう。

でも、落ち着いて。
字面だけ見れば、ただの純粋な疑問文なんです、これ。

自分で自分を否定しているからこそ、相手の言葉が過剰に厳しく、攻撃的に聞こえているだけなのですよね。



理解してくれない人との付き合い方

じゃあ、「人に理解してもらえない!」っていうのは全部思い込みなの?
...いやまぁ、たまに明確に悪意を感じるような言葉を投げられることもあります。


私自身、Cパターンで自分を責めていた頃、有名な大企業に入社した後輩に、
えぇ?この歳にもなって、仕事辞めてアーティスト(笑)とかやってるんすかwww
みたいな聞き方をされて、悔しさと惨めさと心苦しさとで咄嗟に何にも言えなかったことがありました。

今の私だったらなんて答えるだろう。
「ん〜?自由で最高な生き方だぞ〜?」って言いながら、思いっきり頭をぐりぐりしてやるかな。笑


しかしまぁ、この小馬鹿にしたような言い方をした彼、ほんとは多分、私の選択が羨ましかったんじゃないのかな、と思います。
彼は、安定した仕事をすることこそ至上、名の知れた企業に入るのが良いこと、という思い込みを持っていたのでしょう。そして、本当はそうでない自由な生き方に焦がれながらも、そこに憧れを持つこと自体否定していたのでは、と思います。

もし、安定した大企業に勤める生き方を心から良いものだと肯定できていたら別の生き方をしている人の選択を攻撃する必要もなく、フラットに尊重できるものでしょうから。
私の選択を見たことで、「大企業で働く=いいこと」という自分の信じている価値観が揺らぐような気がして、意地悪言ったんじゃないかな。


そういう人とは無理に合わせようとせず、そっと距離を置くのが一番です。



どうしたらBパターンに移行できるのか


さて、Bパターン、つまりマルチ・ポテンシャライトな自分を肯定できるようになっていくと、そもそも、こういう失礼な形で質問をする人が周りからいなくなりました。
そして、周りにマルチ・ポテンシャライトな友達がぐっと増えました

どうしたら、CパターンからBパターンに移行できるのでしょう?
自分の信じていることを疑うことです。
私の場合は、ノートに書き出しながらひたすら自己対話を重ねていきました。

・一本道のキャリアで、専門性を深める生き方が望ましい。それほんと?
・方向転換ばっかりは恥ずかしい。それほんと??
・自分のやりたいことの軸があって、ちゃんと人に説明できる状態じゃなきゃダメ。それほんと???

ねぇねぇそれほんと?????
誰が言ってた?みんな?みんなって誰と誰と誰?


確かに、一般的な常識として、大多数の人が支持している意見かもしれません。
でも、それって、本当に絶対のものなのでしょうか。
それ以外はダメなのでしょうか。
大多数の人が支持していたとしても、その意見が、本当にあなたを幸せにしてくれるのでしょうか。
あなたにとっての幸せって、なんなのでしょうか。


ひとつずつ自己対話を重ねていくことで、思い込みが剥がれていくと、ダメだと思っていた自分に少しずつOKを出せるようになっていきます。
そうして気づけば付き合う人が変わり、見える景色も変わっているはずです。



まとめ

問題を作っているのは、解釈と自己否定。
「人に理解してもらえない!」って嘆きの本質は、「自分を裁く自分に本音を理解してもらえない!」なのかもしれないよね。
その自分を裁くのに使っている基準や常識たち、本当にあなたの人生に必要なのだろうか。

一人で向き合うのが難しい人は、こちらもどうぞ。

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さて、次回は「マルチ・ポテンシャライトの共創の第一歩」というテーマでお話します。