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心の温度計

普段なら気にも留めない相手のペースが、なぜかやたら目につく瞬間がある。

たとえば誰かと出かける時に、相手がのんびり準備をしているのを見て、「早くしてほしいな...」とイライラ焦ったり。
逆に、お出かけ先で、自分はもう少しじっくりその場に留まって見ていたいのに、相手はさっさと次へ進んでいくのを見て、せき立てられているような圧を感じたり。

ちょっと不快だな、と思う時、私はこれを自分の心のバロメータとして見るようにしています。名付けて心の温度計。
なんだそれは。

心の温度計とは

相手のペースにイラついている時って、たいてい、相手に問題があるのでなく、自分の状態の方がちょっと整っていない時だと思うのです。誰かが自分のペースで過ごしている横にいても、気にならなかったり、むしろ心地よいと感じる瞬間もあるから。

自分が整っていないって、どういう状態なんだろう?
言い換えれば、何かを奪われる脅威や焦りに引っ張られて、ニュートラルにいられない状態ではないか。
のんびりな相手にイライラする時は、「もっと早く動かないと、貴重な時間や機会を奪われてしまうかも」と焦っている時だし、
せっかちな相手にイライラする時も、「もっとゆっくり動かないと、自分のペースで味わう時間を奪われてしまうかも」とやっぱり焦っている。

温度計が反応したら、どうしたらいいのか

で。
この時、相手のペースにイライラして、相手を変えようとしてもあんまりうまくいかないことが多いです。
そうでなくって、自分が何か奪われたり、損をしたりすることを恐れているとしたら、何を恐れているんだろう?と自問することが大事なように思います。

私の場合、こうして自問してみると、「それ」がすごく大切で貴重だ、と思っている時に、温度計が反応していることに気づきます。
この大事な時間を無駄にしたくない。この重要な自分のペースを乱したくない。と。
それに気づけただけで、もう半分解決したようなものです。


そしてさらにもう一つ自分に問います。
奪われて損をすると焦ったり、イライラして誰かを攻撃したりする代わりに、「それ」を大事にできるのだとしたら、どう振る舞えばいいだろう?

たとえば待たされてイライラする時、その裏には、楽しい時間を大事にしたい、という思いが隠れているかもしれません。
であれば「楽しみだから早く出たいよー」と伝えるのも良いかもしれないですし、そもそも待ちながらのんびりお茶を飲んだり、計画を立てたりしてワクワクして過ごしていてもいいのかもしれません。それはそれで楽しさを味わえるから。

また、相手がどんどこ先に進もうとするのにイライラする時、その裏には、ゆったりした時間を大事にしたい、という思いが隠れているかもしれません。
であれば「もうちょっとゆっくりしたいから待ってて」と伝えるのも良いかもしれないですし、そもそも相手には先に行ってもらって、自分はもう少し味わってから、あとで合流してもいいのかもしれません。それはそれでゆったりを味わえるから。

まとめ

落ち着いて自分を観察していると、相手は普段通りにふるまっているだけなのに、自分の状態に応じて、心の動きや反応が大きく変わるのに気づくので、すごく興味深いです。
焦りや不快感を、本当に大事にしたい隠れた気持ちを見つけるための心の温度計として上手に使っていけたらいいなぁと思ったのでした。