「あなたにはこんな悪いことが起こっちゃうかもしれない」という呪いのお話

移住前、
「海外で暮らし始めたら、美味しいものがたくさんあるし、絶対に食べすぎちゃうから気をつけて!しかも外食するにも量が多くてカロリーが高いから、太っちゃうよ。私も前、海外でワーホリしてた時にこれくらい太っちゃったもん!」
と友人に言われました。

なるほど、一理ある。
けれど、その時なんだかもやっとしたんですよね。

「あなたには悪いことが起こっちゃうかもしれない」
という言葉は、うっかり信じるとある種の呪縛になります。
言った側からすれば善意100%で教えてくれたことかもしれなくても、
受け取る側からすれば、無意識に刷り込まれるような感じで、自然と「そう」なってしまうことがあるんですよね。
路肩の電柱ばっかり見て歩いていると、真っ直ぐ歩いているつもりでも、ついそちらに寄って行ってしまう、みたいな。

振り返ってみると、悪意なしに、
「これをすると、こんな悪いことになっちゃうよ」
という言葉の掛け方を時々人にしてしまうことがあります。
心配や励ましや注意喚起のつもりで送った言葉が、言い方は悪いのですが、呪いのようになってしまう、というか。

ちょっと違う話かもしれませんが、以前どこかで読んだお話で、
「あなたの健康状態がとても心配です」
「そんなに体に負担をかけちゃダメですよ、私が代わりに全部やってあげますね」
などと、さも弱い人のように心配して扱うことで、大嫌いなお姑さんを弱らせることに成功した...というめちゃくちゃ怖い話を見かけたのですが(ヒェ)、それと通じるものがあるかもしれません。


...とはいえ、ここまで書いておきながら、
今回のブログの、「これをすると、こんな悪いことになっちゃうよ、というメッセージは、相手を呪ってしまうかもよ」というテーマ自体もそもそも、一種の呪いみたいになってしまっているのではないかと考えて、書く手が思わず止まってしまいました(ギャグか?)。

私のブログも含めて、巷に溢れる言説、広告...色々なものが、「こうするといいよ」「こうしないほうがいいよ」というメッセージを発しています。
特に、「これをすると、こんな悪いことになっちゃうよ」は、強い宣伝文句にもなります。(私の腕や背中、毛深すぎて彼氏がドン引き!そのせいでフラれた!みたいな脱毛の広告とかね)

だから、受け取ったメッセージに、もやっ、ざわっ、イラッとしたら、立ち止まる
海外で暮らしたら、本当に太っちゃうのかな。
毛深すぎたら、恋人はドン引きしちゃうのかな。
これをするとこんな悪いことになっちゃう、というメッセージを伝えることで、相手を呪ってしまうことがあるのかな。
それ、本当かな。

本当かな、と一瞬立ち止まって疑うだけで、呪縛にかかりにくくなる、と感じます。
「そうなんだ...そうかもしれない」と無意識にストンと落とし込まれてしまうことは、自分の中で真実になってしまうものですからね。



まとめ

一旦立ち止まって眺めてみて、これは信じたくない言説だな、と思ったら、自分の中に入れないようにする。
そういう言説を信じている人もいるんだな、と思いながらも、自分が受け入れたくないものにはNoを出す。


そんな風に、受け取りたいメッセージを積極的に取捨選択していくのが大事なのではないか、と思ったのでした。