昨日の記事で、以下のような文章を書きました。

...とはいえ、「不安も恐怖もゼロになった...!」というわけではなくて、

「あ、あれやっとかなきゃヤバイ、これはどうしよう...」という思いが湧いてくることは、やっぱり何度もあります。

が、その思いと少しだけ距離を置くことができるようになってきたのですよね。

今日はこの、不快感との距離の取り方のお話。



不快感との距離の取り方

今あるモノとそうでないモノを分ける


まずファーストステップとして、今あるモノとそうでないモノを分けることです。


確かに今不安を感じていたり、後悔や恐怖を感じている。

一方で、過去に起きたことも、未来に起こりうることも、全部頭の中に湧いてきただけの、今はないもの。

ネガティブな気持ちは今あるけれど、ネガティブな感情を引き起こしている過去や未来の事象そのものがあるわけではない


もう少し具体的に書いてみます。

例えば、ある人にひどい言葉を言われたことを思い出して、嫌な気分になったとしましょう。

今、確かに間違いなく嫌な気分を感じてはいる
でも、「ある人にひどい言葉を言われる」という事象は、今、目の前で起こっているわけではない。ただ、思い出してるだけ。


また例えば、来週のプレゼンがうまくいくかなぁ...という気持ちで、不安でいっぱいになったとしましょう。

今、確かに間違いなく不安を感じてはいる

でも、「プレゼン」という事象は、今、目の前で起こっているわけではない。ただ、予測しているだけ。


今あるモノは、自分の感覚や感情。

今ないものは、頭の中にしかない妄想ストーリー。



観察する


それらを分けたら、今あるモノ、つまり感覚や感情をじっと観察します。

その不安に呑まれた瞬間からジタバタと動いてそれを潰そうとするのでなく、「お、不快な感情が湧いている...」と少し離れて見てみる感じです。


この時のポイントが、
「(あいつが悪い奴で、酷いことを言ったから)私は嫌な気分だ
「(来週のプレゼンがうまくできないと責められるかもしれないから)私は不安だ

みたいな思いが湧いた時に、この()でくくった部分をあえて考えないことです。


...うん、難しいよね...(๑╹ω╹๑ )


今感じている不快感を具体的に言語化しないで、体の感覚だけに意識を向ける、というのが近い表現かもしれません。

嫌な気分で呼吸が苦しい感じ。嫌な感覚。苦しいな。
不安で、胸の中に石が詰まっているような感覚。不安があるぞ。

みたいに(これも言語化せず、もやっと苦しいとか、ズキっと痛い感覚を、感覚のまま味わうのです)。


これのせいでこう辛い、これをこうしなきゃいけない、などと言葉にしていちいち判断を挟むことをやめて、ネガティブな感覚があることだけを観察するのです。

ただじーっと見守るのです。
「不安な気持ちがあるな...不快感がそこにいるな...」と。

繰り返しますが、この感覚も言語化しないで、ただ感じるのです(これはブログなので言語化して書いてますが)。


...うん、わかる、難しいよね...(๑╹ω╹๑ )


ただこうして見守っていると、少しずつその嫌な感覚が消えていくのです。

消そうとして消していくのではなく、じっと観察していると、ろうそくのろうが尽きて火が消えるように、しゅっと弱まっていく瞬間があるのです。



そっと離れる


弱まっていったら、そこから離れます。

シンプルにいえば、考えるのをやめるのです。


「今、不快感が弱まってきたかも!本当に嫌な気持ちが消えたの?」などとそこに意識を強く向けるのではなく、別のことを考えたり、体を動かしたりしてさっさと切り替えましょう。




「...でも、それだと問題は解決してないのでは?」

確かに、あの人が謝ってくれたわけでも、プレゼンの完璧な準備ができたわけでもないので、ただの現実逃避っぽく見えるかもしれません。

が、不安に巻き込まれ、そのことで頭いっぱいの状態から、一歩離れた自分になっていることに気づくでしょう。


不安にガッツリ巻き込まれた状態だと、視野が非常に狭くなってしまいます。
その状態で考えて出したアイデアは、あまりいいものではないことが多いです。

一方で不安から離れてみたら、その人との付き合い方を冷静に捉えられるかもしれませんし、プレゼン準備を落ち着いてできるかもしれません。


あるいはそもそも、不快な気持ちが湧くせいで問題だと感じていたことから、不快な気持ちがなくなってしまえば、それがそもそも問題でなくなることもあるのです


ということで、不快感から意識的に距離をおくことって、結構有効だったりします。



まとめ

不快感から上手に距離を置くことで、ネガティブな気分から上手に脱出しやすくなるというお話でした。