絶望の中で思い出してほしい、合言葉は「メダカのスプーン」

職場で育てているメダカが大きくなったので、小さな水槽から大きな水槽へ移し変えることになりました。



コンビニで貰ってきたスプーンで掬い上げようとしていたのですが、するする逃げられてしまって、なかなか移動させられませんでした。
「も~引っ越しだから~もっと広いところで泳げるようになるから~」などと言いながら、必死で逃げるメダカを追い回していました。

しばらく格闘して、ようやく全て移し替えることができ、メダカは大きな水槽でのんびり泳ぎ回り始めました。

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生きていると、突然ものすごく落ち込むような出来事に遭遇したり、立て続けに起こる事件でぼろぼろになったり…ということが何度かあります。
そういう時に無理に元の状況を維持しようとにしがみつこうとすると、事態が余計に悪化することがあります。

そんな時、もしかしたら私達はこの引っ越し前のメダカのような状態なのかもしれません。

自分が成長した事で、今生きている場所や人間関係が窮屈だったり、合わなくなってきている。でも、今いる場所以外の新天地の存在が全く想像できない。
ちょっと狭苦しくて、なわばりやえさをめぐって周りと喧嘩することもあるけど、まぁ少し我慢したら、生きていけるかな。

そんなメダカ(あなた)の様子を遠くで見ている存在(神、大いなる力、自然の摂理、集合的無意識…しっくりくる言葉があれば好きなものでいいと思います)が、「そろそろ引っ越しさせようか」とスプーンを差し出してきたのかもしれません。

メダカにしてみたらいきなり巨大なスプーンに追い立てられるという大事件に遭遇したら、「大変だ!押しつぶされてしまう!死んでしまう!!」と焦るでしょう。
しかし、スプーンで掬いあげられることは新しく広い場所へ移動するために必要なステップですよね。
同じように、自分にとっては悲劇、絶望と感じる事件も、次のステップに進むための移動手段としてのスプーンなのかもしれません。

めちゃくちゃひどいフラれ方をして落ち込んでいたけれど、とても素敵な異性と出会ってお付き合いを始められたとか、
リストラされて失望していたけれど、それを機に独立の道が開けたとか、
絶望的な状況に陥ってしまった事で、それが新しい人生を開くカギになった、という話はよくあります。
そういう人たちも皆、スプーンに運ばれて新しい世界に向かったのでしょう。

これを読む中には、今が本当に苦しくて、どうしようもない人もいるかもしれません。
そんな時、このメダカのスプーンの話を思い出してほしいのです。
じたばたともがいても、物事が悪い方へ悪い方へ流れていく時、そんな時はいまの状況を自分の手でコントロールしようとするのをやめて、スプーンに運ばれるのを待つのがよいのかもしれません。